モラハラ職場で体調不良になったら
モラハラとは?
モラハラとはモラルハラスメントの略で、モラル・倫理感・道徳感の欠ける言動による嫌がらせなどで相手に精神的苦痛を与えることです。似たような言葉にセクハラ(セクシャルハラスメント、性的嫌がらせ)やパワハラ(パワーハラスメント、権力的嫌がらせ)などがあります。
パワハラやセクハラは割とよく聞く言葉だと思いますが、モラハラというのは最近注目されてきたものです。たまにテレビでモラハラが原因となる離婚が話題にあげられますが、現在は仕事上における職場内でのモラハラの方が注目を集めています。
職場内のモラハラ事例
職場ないでのどんな言動がモラハラにあたるのか、具体的には下記のような例になります。僕の経験から言えば、一通りされたことがありますね。
うつ病になったり・・・とかはなかったですが、今思うとはっきりと文句を言ってやればよかったと思います。当時は社会ってこんなもんだよな・・・と思っていた部分もあるのですが、あまり我慢してはいけません。
知らず知らずのうちに自分に無理してしまうとストレスによる精神的なダメージがかかってきます。嫌なものは嫌だと勇気をもっていうことも大事ですので、悩んでいる方は相談してみましょう。
陰口や嫌味を言われる、侮辱される
バカとかクズとか軽い感じで言われたりするではなく、人前で大声で怒鳴なれたり罵倒されるなどの行為です。業務上の必要な範囲を超えて精神的な苦痛を与える発言ですね。
多くの場合加害者は、こういった人格否定など精神攻撃をすることで優位に立とうとするケースが多いです。人前で怒鳴られるのって本当に嫌です。自分に原因があるならまだしもそうでないときは本当にストレスがたまります。
孤立させられる
あいさつを無視されたり、飲み会に一人だけ誘われないなど、人間関係から切り離されることです。気が付いたら飲み会が終わってた、ある日出勤したら「何で昨日の飲み会来なかったの?」と聞かれ「いや知らないんだけど。飲み会なんてあったの?」と自分だけ誘われなかったパターンです。
僕もこれ1度けされたことがあるのですが嫌でしたね。すでにグループや派閥など人間関係すでに出来上がっている少人数の職場でした。そこに自分1人だけ途中で入社すると、それに打ち解けるようになるまで時間がかかるんですよね。というか打ち解けられない方が多いのですが・・・(泣)。
それで、ああ自分はいまこういうポジションにいるんだ、はぶられたんだな・・・と感じるわけです。バイト仲間5人しかいないのに、自分だけ知らされてないって・・・退職しようと決意した瞬間でした。
プライベートに干渉する
軽く彼氏はいるの?と聞くくらいならまだしも、しつこく「何歳?」「どんな人?」「どこに勤めているの?」など、プライベートなことをしつこく聞いてくるような行為です。
回答したくない・答えを濁らせているのに、そんなことはお構いなしに業務中に何度も聞いてくるような行為です。さらにそれを周囲に言いふらされたり。
僕の場合は勉強に専念したいので、当時彼女は作っていなかったのですが、お前は○○だから・・・と僕の性格に原因があるような言い方をされたりしました。
当の本人は善意で言ってやっているんだと全く悪びれずに言ってくるんですが、僕のこと何も知らないのに何でそんな決めつけた言い方するんだお前?と思っていました。相手が店長だったので黙ってましたが。
必要な情報や書類が与えられない
業務に必要となる連絡が来なかったり、情報や書類が与えられないケースです。必要な情報が来ないため、ミスをしたり仕事が滞ってしまいます。
その責任を問われたりもするのですが、必要な情報が来ていない・知らされないなどというと、自分から聞きなさいなど言われ対処に困る場合です。
ミスしても「わからないんだったり聞け!」と言われるのですが、そもそも必要な情報が降りてこないので、わかるわからないとかじゃないんですよね。
自分の知っている情報で処理しただけです。としか言いようがありません。わからないのではなく、必要な情報を知らされてないから知らないってだけです。理不尽ですよね・・・。
明らかに無理な量の仕事を押し付けられる
一人では処理しきれないほどの大量の仕事を与えられることです。期限内には終わらないですよと相談しても無理に押し付けられることです。
自分だけ仕事量が多すぎると感じる場合が、それに該当します。明らかに雑務であるものを今日中に終わらせるようになどと言われた場合などです。
職場のモラハラで体調不良になったら?
上記のような日常が繰り返されると、精神的ストレスが積み重なり心身に重篤なダメージが出てきます。うつ病だとか、自律神経失調症、適応障害など精神障害を負ったりするケースですね。
中にはめまいや吐き気・睡眠障害(寝付けない、夜中に何度も起きるなど)、血尿などの症状がでる人もいます。こういった場合は、まずお医者さんに相談しましょう。特にうつ病・自律神経失調症・適応傷害などは、その旨の診断書を作成してもらって下さい。
ストレスの原因が明らかになっているため、それを客観的に証明できるもの=診断書があれば自分の身を守る武器になります。
問題となっている上司を遠ざけてもらう、部署異動させてもらう、業務量を調整してもらうなどの交渉することができます。
「医師により業務の継続が困難であると判断されているにもかかわらず、無理に仕事を継続させた」として労働基準監督署に通報することもできます。
体調不良なら辞めるべき
なるべくなら会社を辞めずに済む方法を解説してきましたが、手っ取り早く退職するという方法もあります。というか、辞めた方が早い、いや、むしろ今すぐ辞めるべです。
僕からすれば、体調に異変を感じているなら辞めるべきと思います。契約社員や派遣・バイト・パートならなおさらです。正社員であっても、長期間働き続けることを考えれば職場の環境が改善されないなら辞めるという手段も考えて下さい。
人間ってのはちょっとやそっとでは性格は変わりません。急に明日から上司の性格が穏やかになったとか優しくなったとかということは、まずあり得ません。
会社のことを考えると嫌な気持ちになりませんか?イラっときたり、むかついたり、胸がチクチク痛んだりしてませんか?それは体がSOSを出しているサインです。
退職したくてもお金がない
でも、実際に辞めたいけどお金がなくて辞められないという人もいると思います。僕もそうでした。すぐに次の仕事が見つかる保証もないし、自己都合で退職したら2ヶ月経過後でなければ失業手当もらえないし・・・と思っていませんか?
そんなときこそ傷病手当を頼ってください。
傷病手当の申請が通れば、退職した後からでも受給することができます。もちろん要件や手続きを経る必要があります。そしてそのためにも医師から「診断書」を取っておいてください。
自分の判断・自己申告だけだと信憑性がなくて、申請が通らない事もありますが、医師による診断書という客観的な証明書があれば傷病手当の申請も通りやすいのです。
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傷病手当の申請方法
当サイトは、実際に管理人が今まで50回以上退職してきた経験をもとに、仕事をやめる際に会社との間で問題となるトラブル(残業代や有給消化など)や退職後の傷病手当・失業保険の手続き、転職のコツなどを解説しています。
ちなみに退職だけでなく休職する場合も、やはり診断書はとっておいた方が良いです。医師から「1ヶ月の休養が必要である」と診断書に書かれているにもかかわらず、引き続き仕事をさせれば違法となる可能性も出てきますからね。
労働基準監督署に申し出れば、行政上の指導をしてもらえます。また、それを理由に「会社都合による退職」として会社を辞めることも可能です。
モラハラ職場に仕返ししたい
まず、社内に相談窓口があれば連絡してみて下さい。大手の企業の場合は、通常ハラスメントの相談窓口というのが用意されています。そこに相談することにより、担当部署からあなたの勤務している部署へ指導が入ります。
もし相談窓口というものがないならば、会社本部に直接連絡してみると良いです。本部に内部通告し職場内でこういったことがあるのですが、と相談してみましょう。お偉いさんが現場に視察に来たりしてくれます。
労働基準監督署に通報する
明らかに違法な状態が続いていれば、労働基準監督署に通報することで行政指導を入れてもらうことができます。ある意味これが一番効果が高いかもしれませんね。
社内の相談窓口に内部通報しても所詮は内部の機関です。会社外の機関に相談する方が会社側としてはダメージが大きいです。行政指導が入った場合、会社側はなんらかの行動をしなければいけませんので動きが出てくるはずです。
特に診断書を作成してもらっている場合、医師の判断で休職させなければいけないという証明が出ているのに無理に働かせているとなると問題となります。
医師のよる診断書を発行してもらうというのは自分の身を守る武器にもなります。ストレスで調子が悪いと申告だけでするのと、診断書でこういった診断結果がでていますというのとでは説得力が違います。
モラハラ職場を訴えたい
度を越えて悪質な場合は、法的措置を求めることができます。労働問題に強い弁護士に相談してみると良いです。注意しなければいけないのは証拠集めです。客観的にモラハラとわかるような証拠をそろえる必要があります。
上司や同僚の言動の場合は、ボイスレコーダーなどで言質をとったり盗聴器などで証拠を残してください。いつ・どこで・誰に何と言われたかメモを取ることも大事です。出勤退勤時間が分かるものが必要であればタイムカードをコピーすることも必要です。
とにかく「証拠集め」ができるようにしておいてください。物的証拠だけでなく人的証拠(第三者の証言)も協力を得られれば得ておきましょう。
同じ職場で働いている同僚に協力が得られれば協力してもらいましょう。同僚たちも同じ被害にあっているならば、職場の空気をよくするためといえば積極的に協力してくれるはずです。
モラハラ職場対策
とにかく証拠と被害を立証する必要が出てきます。証拠となるものが集めつつ、被害にあっていることを証明する(診断書の発行をしてもらう)事が必要です。一番手っ取り早いのが退職することです。
しかし、明らかに会社側の原因による退職なのに、会社側がそれを認めず自己都合退職にしてきたりします。仮に退職時に自己都合退職にされても、あとからハローワークで会社で嫌がらせにあったとして、証拠や被害を立証できるものを提示すれば会社都合による退職にしてもらえます。
なにより退職した後でも会社を訴えることはできますので、会社を辞める+損害賠償でお金をとれるだけとる+勝訴することで会社にダメージを与えることができます。
そこまでしなくても、我慢するのは止めた方が良いです。僕の経験上、我慢すればするほど相手も図に乗ってくるというのが分かるからです。身体に支障が出る前に相談してみてくださいね。