職場の人間関係は深入りしない
会社の人間関係で悩みを抱えている人は多いです。退職理由の中で一番多いのが人間関係でしょう。人間関係に疲れて仕事行きたくないとか、仕事やめたいと思っている人なんか沢山います。
転職する際に、前職の退職理由は何ですか?と質問される事がありますが、表向きはスキルアップのためだとか、前向きな理由を言うのが無難な答え方です。
が、それは建て前で、本音は人間関係が嫌で辞めたという人が大勢いることでしょう。小学校・中学校・高校でも仲が悪い人がいたり、性格が合わない、バラバラ、人付き合いがうまくいかない・辛いだとかいう経験をしたことのある人がいると思います。
これは社会に出ても同じで、人間関係でうまくいかないことは当然あります。特に女性の多い職場にはよく当てはまると思います。
人間関係は深入りしないのがベター
最初から会社の人たちと深い付き合いをしないのがベターです。つまならい、ドライな人だとか言われても、人付き合いが疲れるとか、怖いと感じるくらいなら最初から深入りしないのが正解です。
そもそも職場では、業務以外の話をしないのがマナーですし、話をするときもできるだけ必要最低限の話にとどめておくべきです。職場の人と仲良くなること自体は悪くはないのですが、深みにハマって結局疲れてしまうのは自分自身です。
一つの職場の中に、年齢や性別、考え方が違う人が多く集まっている以上、気の合う人合わない人、仲がいい人悪い人がいるのはごく自然なことです。当然、あの人はああだ、この人はこうだと思うようなことがあって、それでグループができたり、派閥ができたりします。
ある人と仲良くなって話をしていただけで、別の人から疎まれてしまったり、別の人からは「あの人はあーだから○○した方がいいよー」などと、面倒なことになります。
人間関係がめんどくさい職場
長いこと働いていると、職場にいるいろんな立場の人の間に挟まれたり、知らず知らずのうちにあるグループの中の一人として認識されてしまったりして、だんだんと職場の人間模様に疲れてしまうことがよくあります。
特に社内の恋愛事情が絡んでくると、より一層人付き合いとか身の振り方などで気を使わなければいけなくなります。
上司の恋愛事情に足を踏み入れ、お局の逆鱗に触れ居場所がなくなってしまった女性社員とか、社内の不倫事情を知ってしまい、冷たく扱われるようになった新人社員など、僕も色々見てきました。
人付き合いが過ぎると、どうしてもそういった人間関係に関わりをもってしまうことになります。不必要な関わりはもたないよう日ごろから距離を保った方が良いです。参考までに、僕が実際に経験してきたり、間近でみてきた職場の人間模様としては、
・わがままでやりたい放題の若い女性新人
・店長とマネージャーの派閥争い
・職場の同僚と上司が男女の仲
・カリスマを気取るお山の大将の店長
・誰も逆らえない常務の奥さん
・同僚の規則違反行為を報告したら次の日から無視
などあります。関わりたくなくてもどうしても巻き込まれてしまうこともありますので、トラブルから自分の身を守るために、ちゃんと人間関係を見極める必要があります。
人間関係が悪い職場は?
人間関係が悪い職場の条件というのがあります。同じ空間で1つの業務を共同で作業をする仕事です。自分の業務と他者の業務が密接に関わり合っていて自分の仕事の進捗が周囲に直接影響を与える仕事です。
経験から言えば、飲食、接客・サービス業なんかですね。何人ものスタッフが一つの場所で調理や接客・サービスなんかする仕事です。特に飲食店なんかは体育会系の人たちもいるので、雰囲気の悪いところは、食事中のお客さんにも分かるくらい嫌な空気が伝わってきます。
アイツいっつも仕事おっせーな
あの人の仕事のミス、いつも私がフォローしてるんだけど
アイツのせいで仕事全然終わんねー
店長いちいちうっせーな、クッソ腹立つ
あの人と一緒のシフト時間に働くのホント嫌なんだけど・・・
アイツのせいでまた残業かー
みたいな声が日常会話で聞こえてきます。同じ職場内で1つの業務を共同で作業しているが故に、日々いろんな摩擦がおこるからです。自分の仕事が終わらなかったら、他の人の仕事も終わらないし、ミスをしてしまうと周囲の人にも影響を与えるからですね。
物流、土木、建築系の仕事は柄の悪い人も
また、職種によっては人柄そのものがよくない職場もあります。物流・ドライバー、土木、建築系で働く人たちです。もちろん全員がそういうわけではなくて、統計的にそういう人が多いという僕の経験からくるものです。
飲食店で働く体育会系の人たちもそうなのですが、怒鳴る・殴る・蹴るなんて日常茶飯事でしたし、パワハラ・セクハラ・モラハラなんて当たり前でした。パワーワーク・力仕事関係の人たちというのは、物を運ぶ力さえあれば大抵の会社は採用します。
写真なしの履歴書で採用されたりする人もいましたし、犯罪者予備軍もまぎれてたりすることもあります(僕の経験談ですが)。そういう人たちがいる職場というのは・・・まぁ、想像がつきますよね。
人間関係が気にならない職場は?
逆に人間関係があまり気にならない職場というのもあります。警備員や(一部の)ホテル業界、コールセンター(データ入力・テレアポ・非営業の受付業務など)、仕分け作業などです(あくまで僕の経験談です)。
採用面接の段階で、ちゃんと人を選んでいるところやインテリ系が集まるような職種ですね。血気盛んにすぐギャーギャーわめく人はあまりいないです。もちろん人にもよりますが。
また、仕事中に同僚と話をする機会が少ない職種であるというのも特徴です。警備員なんかは持ち場に一人だけしか配置されない時は、一日中ずっと1人ですし、コールセンターも基本的には一日中、電話越しのお客さんだけを相手にします。
仕事上わからないことがあるとリーダーやスーパーバイザーに質問したりするので、その時に多少なりとも摩擦が生じる可能性もあったりするのですが、基本的に近くの人と自由に話ができる雰囲気のところではありません。
なので、普通に過ごしていれば同じ職場の同僚とトラブルにはなりにくいです。物流関係でも、人間関係が問題になることはそう多くないです(もちろん職場にもよります)。
商品の仕分け作業の場合なんかは、基本的に箱の中に商品を仕分けするだけなので、休憩時間以外で同じ職場の人と接することは多くないです。ひたすら黙々と仕分けをすればいいだけですからね。
人間関係が良い職場
逆に人間関係が良い職場というのは少ないです。良いというか「悪くはないな」とか「気にならない」と感じる程度。経験上、人間関係が良好な職場の共通点というのは、少人数なところが多かったように思います。
数人だとか、全従業員が10人にも満たない小規模の会社ですね。従業員の人数が少ないがゆえに、毎日全員と十分なコミュニケーションがとれていて、その職場の上司がしっかりとしたリーダーシップを発揮しているところです。
まぁ、そういう職場っていうのは滅多にありません。働きやすいので従業員も辞めにくい(離職率が低い)からです。経験上、10回の転職で1〜2回そういう職場にあたるかどうかって確率です。
裏を返せば、人間関係の悪い職場ほど人が辞めていくので、常に人手不足で求人募集をかけているという仕組みです。なので求人募集がある(=仕事を探している)段階で、すでに「職場の人間関係が良くない会社である」という可能性があるんです。
入社しても人が辞めていくから求人募集をするわけで、人が辞めない会社というのは人手不足になることもないので、そもそも求人募集をしないからです。
もちろん全ての会社がそうだとは限りませんので参考程度までに。但し、あまりにも長い期間ずっと募集をかけ続けている仕事というのは、ちょっと疑ってみた方がいいと思います。
職場の人間関係を良くするには?
職場の人間関係を良くする方法をいくつか解説します。良くするというか、最低限のルールみたいなものです。決して全員と仲良くなれるとか、楽しく仕事ができるというものではありませんが、身を守るための処世術くらいに認識して頂ければと思います。
子供の頃と違って大人になると、わざわざ本人に直接言わず、裏でコソコソ言われるようになります。「あの人ミスしても謝らないな、感じ悪い」「仕事教えてあげたのに、ありがとうの一言も言えないの?」みたいに言われます。
自分の知らない間に裏で噂され、気が付けば孤立していきますので、気を付けてみて下さいね。
@挨拶はしっかりと
基本的なことですが、挨拶はしましょう。ルールというよりも社会人としてのマナーですよね。今さら多く語ることもないです。挨拶ができないと、まず人から好かれません。好かれないどころか嫌われます。まず心証が良くないです。
人によっては「挨拶ができない人と一緒に仕事したくない」なんて人もいますし、先輩・上司からも、イジメられることはないにせよ敬遠されるでしょう。挨拶する人と挨拶しない人では、挨拶する人の方と接したいものだからです。
必要な情報が回ってこなかったり、あからさまに避けられてしまうこともありますので注意しましょう。また、仕事を誰かに教えてもらったり、助けてもらったりしたら感謝の気持ちを伝えたり、ミスをしたときは素直に謝る事も大事です。
A人によって態度を変えない
人によってあからさまに態度を変える人がいますが、良くありません。人間好き嫌いはあるので、態度に差がでるのは仕方ない面もありますが、だからと言って他の人とあまりに態度が違うと印象が良くありません。
「あの人って、仲のいい人だけには感じよく接してるけど、そうでない人には冷たよね」と差別する人間と認識されてしまい、距離ができてしまいます。
B悪口を言うのは極力控える
人の悪口をいうとその場の空気がちょっと嫌な感じになります。誰かが話し始めると、同じように別の人も悪口を言い出し、気づけばその場にいる人がみんな不満を吐き出し始めます。
不満を吐き出してスッキリしいい方向に向かえば良いですが、そんなことにはなりません。大抵は空気が悪くなっただけで終わります。人間なので悪口の1つや2つ言いたい気持ちがあるのはわかりますが、どこで誰かが聞いているかわかりませんし、巡り巡って自分に返ってくることもあります。できるだけ悪口を言うのは避けましょう。
C飲み会などは無理に参加しなくてOK
会社に勤めていると、飲み会に誘われることも多々あると思います。仕事終わりのお疲れ会だとか、忘年会・新年会、2〜3ヶ月に1度開かれる定例会だとか新人歓迎会など、いろんな名目で開かれることが多いです。
個人間で誘われることもあるでしょうし、職場全体で飲みに行くこともあると思います。純粋に楽しめるものであれば参加して構いませんが、気分が乗らなければ無理して参加する必要はないです。
お酒の席では、必ず社内の誰かがあーだこーだという話になるからです。仕事の愚痴から始まり、最終的には必ずあの人が・・・、この人が・・・みたいな感じの話になります。
スルーして楽めればいいですが、大なり小なり社内の人間関係に触れることになります。おおっぴらに飲み会を開催するような会社も激減しましたが、いずれ落ち着いてお酒の席に誘われることがあると思いますので、注意しておいてください。
職場の人間関係に疲れたら
上司に相談してみる
社内の人間関係について、上司に相談するのはちょっと、と思っていませんか?職場によっては、ちゃんと相談にのってくれるところもあります。僕が実際に働いていたコールセンターでの経験ですが、特定の人と休憩時間が一緒にならないようにずらしてもらうだとか、近くの席にならないように席を変えてもらうだとかしていました。
女性パート員の多い職場でしたからいざこざがよくあり、日々いろんな相談を受けていました。もちろん全ての人の要望に応えるのは不可能でしたが、状況次第では誰と誰が一緒にならないようにするなどの配慮はしていました
テレワークに切り替える
テレワーク勤務が可能な仕事なら、そちらにシフトするという選択肢もあります。テレワークなら社内での人間関係に振り回されることもありません。テレワークについては、今のところ向き不向きの人がいます。
業務上で困ったことがあってもすぐに相談することができないデメリットがある一方、他の従業員と接触する機会が制限されるため、余計なストレスがなくなったという人もいます。
また、職種によっても従業員の能力によっても、テレワークにして成功した例もあれば失敗例もあって、現在すべての会社で取り入れられているわけではありません。
もし、テレワークに切り替えられる環境にいる人は、上司に掛け合ってみましょう。ある程度一人で仕事をこなすようになっているレベルであることが前提の話になると思います。
最後の手段は「仕事を辞める」
あの手この手を尽くしても解決しないなと思ったら、最終的には仕事を辞めるという選択があります。人間関係の悩みなんて尽きることはありませんし、解決するなんてことはあまりないので、ある程度の妥協や我慢は必要ですが、それでも無理する必要はありません。
悩み過ぎて体調を崩してしまうくらいなら、いっそのこと退職した方が手っ取り早いです。僕が30回以上転職した中でまず思ったのは、「働く場所を変えれば、働く人も全然違う」ということです。
おかしな人たちとずっと関わっていくよりも、転職することで人間関係をリセットしてやり直した方が良いという場合は確かにあるのです。
但し、退職するのがクセになってしまって人間関係の悩みに直面するたびに辞めてしまうと、無駄に転職歴が多くなるだけですので、よく考えてみて下さいね。