退職代行を使われた会社側
手続きは全て郵送かFAXで
一方、退職代行サービスを使われた会社側は、特に問題なければ退職を受理してくれます。多くの代行業者が、あなたからの依頼費用を確認次第、すぐに会社に連絡してくれますので、思ったよりずっと早く退職出来て拍子抜けする方もいるようです。
退職代行業者は早くて30分くらい、遅くても1日中には会社に連絡し必要なやり取りをしてくれます。退職代行サービスは世間ではまだ認知度が低いため、不審がられたりするかもしれませんが、大抵の会社は受諾します。
会社にもよりますが、本人の意思確認を求めてくることがあるかもしれませんが、あなたが会社に連絡したくないことも代行業者が伝えてくれますし、必要ならその後の手続きはすべて書面でやりとりできます。
代行業者の方も、まず電話連絡した後にFAXや郵送等で必要なやり取りを行うため、会社に返さなければいけないものや、職場に置いてきた物があっても、スムーズに退職が進むことが多いです。
僕自身、無断で会社を辞めていく人を何人もみてきました。何度も無断欠勤してクビになったり、酔っぱらって会社に来て、その場でクビになったりする人もいたので、会社を辞める手続きについては、ものすごく厳格に決められているわけではないようです。
というより、会社にとっても辞めて欲しい人というのがいますので、手続き上、会社の方で解雇や自主退職扱いにしているのでしょう。ちなみに、会社側の都合による退職扱いとすると、融資をうける際などに不都合になりますので、可能な限り本人の意思による自主退職をさせたいのが会社側の本音です。
誓約書など書く場合でも大丈夫
退職するにあたり、会社によっては退職後の競業避止義務(退職後、一定期間は同じ業種に転職することを禁止させる)のため、誓約書を書かされることもあります。
例えば、会社を辞めてライバル会社に転職されてしまったら、退職した会社の機密情報がライバル会社に漏れてしまう危険があるため、退職後1年以内は、同じ職種の仕事には転職しない、元いた会社の情報は漏らさないと誓約書を書かせるわけです。
そういったものも、必要なら郵送やFAXでやりとりできますので心配いりません。ちなみに経験上、誓約書をかかせるのは、IT関連の職種(事務職)に多いですね。僕も何度か書いたことがあります。逆に、飲食業界や建築・物流業界、サービス業なんかは、そんなことをしたことはありませんでした。
損害賠償請求されたりとかしない?
あなたに退職されたことで会社が損害を被った、などと賠償請求を求めてきたらどうしよう・・・と心配する方もいます。実際、急に退職されて仕事が回らなくなったということは確かにあります。
自分しかまかされていない重要な仕事があって、自分が退職することで仕事が回らなくなり会社に損害をおわせてしまった・・・なんて方も中にはいるかもしれません。が、そんな心配はまずありません。
損害賠償請求するには、どれだけの損害を被ったか証明しなければいけませんし、そんなことに時間をかけられるほど会社は暇じゃないからです。それ以前に、あなた1人がいなくなることで損害を被るような組織にも問題があります。
1人や2人辞めたからと言って会社が損害を受けるというのは考えられません。会社を辞めた人の分だけ、周りの人間の仕事量が増えて忙しくなるのはありますが、だからと言って即損害を被ったということにはなりません。
もっといえば、誰か1人くらいいなくなっても仕事が回るようにしなければいけないのが組織というものです。1人や2人いなくなって会社が傾くのであれば、最初からその程度の組織だったということです。
但し、単なる退職ではなく、無断欠勤してからそのまま出勤せずに辞めてしまったという場合、無断で欠勤することで会社に損害が発生することがあります。本来あなたが、相手会社の担当者と約束の日時に会って商談を進める予定だったのに、勝手に無断で休んだため、取引を断られた場合などです。
このような場合、会社から損害芭蕉を求められることもありますので、注意しておきましょう。なるべくなら、無断欠勤してからの退職(バックレ)は避けた方がいいです。