スムーズな退職の流れ
仕事を辞める時というのは、事前に上司に申し出てから仕事の引継ぎなどをして最終出勤日や必要書類の確認をし、最終日に挨拶して終了となります。
これは、バイトやパート・正社員・契約社員でも、通常みんな同じ流れです。あらかじめ入社時に○○まで働きますと約束している場合も期限を決めない人もです。
学生バイトなら学年末や卒業まで働くとか、パートで働いている女性なら妊娠・出産のときに辞めるだとか、夫の転勤で引越しが決まったので辞めるという人もいますね。
契約社員なら事前に契約期間がきまっていますし、派遣社員も3ヶ月〜6ヶ月くらいの更新の契約が多いです。いずれにしても、みなさん何事もなく平穏に会社を辞めたいと思っているはずです。ここではスムーズに退職する流れを解説していきたいと思います。
退職するタイミングはいつがいい?
退職するタイミングですが、これは退職理由によります。妊娠・出産や引越し、学校の卒業などの場合は、それぞれ都合の良い日でいいでしょう。
それ以外の理由で辞める場合(自己都合の場合)で、特にいつまで働くか、辞める時期を決めてない場合、どのタイミングで辞めると良いか僕の経験からお話ししたいと思います。
閑散期(忙しくない時期)に辞める
会社としては、多忙な時期に辞められると困ります。人手不足になりがちな時期に働く人がいないと業務が回らないからです。なので、閑散期を狙って辞めると何事もなく平穏に退職できます。
逆に繁忙期に辞めようとすると、退職を承認されないかもしれません。もちろんそんなの無視して強引に辞めることもできますが、今辞められると困るよ~と言われて引き留められる可能性が高いです。
せめて○月までにしてとか、来月のイベントが終わってからとか言われて引き留められるか、ひどい会社だとこの時期に辞められると思っているのかー!と怒り出す上司もいますので、ご注意下さい。
人事異動が活発となる3月や9月に辞める
4月の新人入社前に、多くの会社では3月もしくは9月頃に人事異動がなされることが多いです。それに紛れて退職するというのも1つの手段です。
特に3月、4月は1年の節目です。退職するタイミングとしては都合がよいでしょう。会社もこの時期、活発に人事採用をしますから退職したいと申し出てもすんなり承認を得られると思います。
年末年始に辞める
年末年始に辞める方もいますね。行く年と共に去っていく、みたいな感じです。12月末というのは、一部を除き多くの会社は業務が縮小していくものです。
クリスマスを過ぎると年末モードに入り、急に暇になるというのは自然の流れ。閑散期でもあるので退職するタイミングとしても悪くないでしょう。
逆に年が明けてしまうと、業種によっては猛烈に忙しくなるため、この時期に退職しますというのは、さすがに「空気読めよ」と言われるかもしれません。
ボーナスをもらってから辞める
賞与(ボーナス)をもらってから辞めるという人も多いです。もっとも、ボーナスをもらえる立場にある人に限っての話ですが。退職者目線での辞め方となりますが、特に会社の方から何か言われることもないはずです。
ボーナスがでればどこの会社でも、そのタイミングで辞める人が一定数でてくるのが会社側もわかっていますので、そんなにゴタゴタすることもないでしょう。
転職先が決まっている場合
次の仕事が決まっているなら、あとはそれに合わせて都合の良い日時でやめましょう。転職前にまとまった休日が欲しいなら、そのタイミングで早めに辞めるとるとよいです。
有給を消化して辞めたいなら、正確な退職日がいつになるか確認して下さい。最終出勤日=退職日ではなく、その後に消化する有給休暇の最後の日が退職日になります。
転職先の出勤日と転職前の会社の最終出勤日が被ったりするとトラブルになります。最終出勤日の保険料をどちらの会社が負担するかなどでもめます。
かつて僕が働いていた職場で、そういったトラブルを発生させた人がいました。会社側の処理でなんとかしたらしいのですが、僕らも注意を受ける結果となりました。
残された僕らは何も悪いことしていないんですがね・・・。辞める時は、残された人にも迷惑をかけないようにしましょう。
転職先が決まっていない場合
この場合は、ちょっと慎重に考えましょう。会社を辞めて、すぐ次の仕事をみつけなくてもよいなら別ですが、転職先を見つけなきゃお金が続かないという方はタイミングを見誤るとしばらく転職活動に苦しむことになります。
3〜4月、8〜9月というのは、新人入社や人事異動、第2新卒入社の入社時期と被るので、求人情報が多くあります。が、それを過ぎる5〜6月と10〜11月は落ち着いてくるので、求人情報が減ってきます。
なかなか条件に合う仕事が見つからないかもしれません。また、年末年始は前述したように一度業務が縮小しますので、この時期の求人情報はいつもよりぐっと少なくなります。
自分が入社する会社の職種によって繁忙期と閑散期がありますので、それに合わせて求人情報の増減も出てきます。飲食店の場合は行楽シーズンの夏休み・冬休みだと忙しくなります。
また、ホテル業界では毎年8月と2月はイベントが少なくなるため、求人募集はほとんどありません。退職するタイミングを見誤ると、次の職を見つけるまでに時間がかかってしまい貯金が尽きてしまうことにもなりかねません。
なので、よーく注意してみてくださいね。そして、失業保険をもらえる人はくれぐれも手続きを忘れないように。退職するときに必要な手続きもぜひ忘れずに行ってくださいね。
有給休暇はどうなる?
仕事を辞めるまでに有給休暇が残っていれば消化しましょう。あるいは最終出勤日以降に有給を使うという形で退職することも可能です。例えば、有給休暇が14日間残っていて4月30日で辞める場合、最終出勤日が4月16日、17日〜30日までは有給消化ということになります。
この場合、最終出勤日が4月16日ですが退職日は4月30日となります。有給消化中も出勤扱いとなりますので、最終出勤日=退職日ではありません。転職先が決まっているなら5月1日以降を出勤日にしなければいけませんので、ご注意ください。
これについては、必ず会社に確認しましょう。中には、有給を取得しているはずなのに知らせない・取得させないまま辞めさせる会社があります。
最近になってようやく法律上、有給取得の義務が会社に課せられるようになりました。労働者の当然の権利ですのでちゃんと確認しましょうね。
上司に退職の相談をする
退職の申し出は何ヶ月前から?
これと言って法律上はっきりと期間が決まっているわけではありません。正社員や契約社員、派遣やパート・アルバイトによっても変わってきます。会社の規則によっても違うと思いますが、正社員や契約社員の場合は3ヶ月から、遅くても1ヶ月前に申し出ましょう。
仕事の引継ぎや代替えとなる人材の確保などが必要となるからです。スムーズに退職するには早めに申し出ると良いです。携わっている業務や職種、役職にもよると思いますが、最低でも1ヶ月あれば会社の方もなんとか支障なく業務を行えるはずです。
これが何日前とかになると、さすがに説教されると思います。短時間で働ているアルバイトやパートなら大丈夫な場合もあるでしょうが、どんなに遅くても最低2〜3週間以上前には申し出るのが普通です。
退職の切り出し方
退職の切り出し方としては1日の業務が終わった後のほうが話しやすいでしょうね。あるいは暇な時間帯などです。定期的に評価制度に伴う個人面談などを実施している職場では、そのタイミングで話すのがよいです。
派遣社員なら、職場の上司ではなく派遣元の会社に連絡するだけでよいので気が楽なのがメリット。一方、直雇用の正社員や契約社員、パート・アルバイトなんかは、今まで働いてきた上司に直接伝えなければいけないので、言い方・伝え方にも気を配った方がいいです。
退職するのを引き止められたら?
退職を申し出て引き留められることはよくあります。仕事を辞める決意が固いなら、はっきりと伝えると良いですが、やっかいなのは濁された場合です。
今忙しいからまた後日ねとか、今人足りてないんだよね〜、とか退職してお金に困ったりしないの?とか、はっきり回答をしてこない場合です。
そういった返事が来た場合は、「〇月×日で辞めさせてもらいますので」と決意が固いことをはっきり伝えましょう。なんだかんだ長引かせて退職させなかったり、気が付けば翌月の勤務表にも自分の名前があったりなんてこともあります。
確固たる決意で伝えれば相手に伝わります。退職理由にもよりますが、引き留められて辞める意志が揺らぐようなら、一度自分の中で気持ちの整理をしてみてください。
退職届はいつまでに出せばいいの?
退職願いと退職届の違い
退職願いとは、会社に対して退職の意思があることを通知するものです。退職する可能性がある、もしくは退職を検討しているという意味です。なので、後から退職を却下するというのも全然ありです。
それに対して退職届とは、退職することが決まったことを通知するものです。退職を却下する可能性はなく、間違いなくこの日に退職しますと通知をするものです。
そもそも退職届は必要なの?
退職届が必要かどうかは、その会社の規則によります。口頭で伝えるだけでよい場合もあります。僕の経験上、このような書類を書いたことはないです。
バイト・正社員・派遣社員・契約社員どんな雇用形態でもです。退職の相談をする時点で、退職願や退職届が必要かどうかも上司に相談してみましょう。
退職の挨拶
退職時の挨拶ですが、最終出勤日の業務終了後にしましょう。少人数の職場であれば一人一人に軽く挨拶して回ったりします。職場によってはその日の朝礼で「○○さんが今日で最後の出勤となります」と紹介され、一言挨拶を求められることもあります。
従業員が何十人もいるような職場で、メールを使える環境にあればメールであいさつを済ます場合もあります。そういった場合でも、直属の上司や特にお世話になった人には直接会って挨拶するのが礼儀です。
「今までありがとうございました」とか「お世話になりました」など感謝の気持ちを伝えましょう。人によっては個別にメールで返信がきたり手紙をもらったりすることもあります。
また、社外で送別会を開いてお祝いしてくれたりもありますので、そこで改めて挨拶するとよいでしょう。
【サイト管理人の体験談】
30回以上の退職歴がある僕ですが(短期間で働いたバイトも含めれば50回くらい)、一緒に働いてた人と数年後に転職先でばったり再会したことが何度かあります。いつかどこかでお世話になることもありますので、会社を辞めるときは、できるだけキレイに会社を去っていきましょう。※ブラック企業の場合は一刻も早く脱出することだけを考えてください。
退職の挨拶のおすすめのお菓子は?
ぶっちゃけた話どんなものでもいいと思います。個人的には退職する側があまり気を使わなくても、と思います。ゴディバとか高級なお菓子なんて用意しなくても、ちょっと安いくらいのもので十分でしょう。
お菓子を配る人数にもよりますが、全員分を配るとなると金額も高くなってしまいますので、無理しない範囲でいいと思います。そもそもお菓子を用意しなきゃならないというルールがあるわけではありません。普通に挨拶だけでもいいのです。
まぁ、気持ちの問題なので用意するならば安いものでも十分喜ばれますので、近くのスーパーで選んでみるとよいです。